STORY

　もうすぐクリスマス。最近はテレビを見ていても連日クリスマスの話題で、とくにパーティー料理のレシピが多種多様に取り上げられている。

毎年しまもと家のクリスマスといえば、フライドチキンとトマトスパゲッティが定番だった。子どもたちも大きくなってきたし、今年は新しく、みんなで楽しめるような料理を何かつくってみようかしら、という気持ちになってきた。もう一品。ふたりが喜びそうなメニューは何かないだろうか。

あとでレシピを検索しよう、と思いながら家事を進めていると、ちょうどテレビから流れてきたコロッケが気になった。
じゃがいもを丸めて揚げるコロッケとは違い、大きなお皿にマッシュポテトを盛り付け、上から炒めたサクサクのパン粉をかけるんだそうだ。

見た目は豪華なのに、カンタンに作れるのは嬉しい。
それに、大きなお皿で作る料理は、パーティーならではで特別な感じがする。よし、採用だ！

当日は夕方からパーティーの準備。子どもたちが、「明日はみんなでパーティーなんだからね」と念を押したからか、今日は夫も料理に参加。
夫婦二人で、スコップコロッケ作りにチャレンジだ。

じゃがいもを加熱したら、潰して、調味料と混ぜる。
楽しいクリスマスになるといいな。そう願いを込めて、豆乳を合わせる。子どもたちに料理をおいしく食べてもらいたいときに使う、私のアレンジアイデアだ。栄養が偏りがちなパーティーメニューでも、豆乳を使えば、もっと健康的に、もっとおいしくなる気がする。こんな日だって大活躍。

パン粉を炒めると、香ばしいにおい。仕上げにトマトとパセリを飾れば、クリスマスらしい見た目になってくれた。

フライドチキンとスコップコロッケをパーティーのテーブルへ持っていけば、子どもたちは大興奮。

「いいにおい！」

「おいしそう！」

好きなだけたくさん食べていいよと、大きなスプーンでわいわい取り分ける。

普段はつくりすぎてしまったかと思うことが多いのに、今年の料理は残さずキレイに食べきってくれた。たくさん食べるようになったのねと、成長を感じるクリスマス。来年も再来年も、もっともっとおいしいものを一緒にたくさん食べていこうね。